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piano diary pianosand.exblog.jp

北村朋幹 ピアノ・リサイタル

一度聞いてみたかった、北村朋幹さんのリサイタルへ行ってきました。
休憩なしの、1時間のランチタイム・コンサート。
プログラムに並んだ曲に、かなり驚きました。

♩プログラム

ショパン:ノクターン第16番変ホ長調op.55-2
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31番変イ長調op.110
J.Sバッハ(コルトー編):アリオーソ(チェンバロ協奏曲第5番ヘ短調BWV1056より)
ブラームス:幻想曲集op.116

♩アンコール

メンデルスゾーン:無言歌集 第3巻 Op.38より 第6番 変イ長調

黒のスーツの北村さんは、とてもほっそりとした方。
先日の阪田知樹さんも華奢でしたねえ。
みんなピアノ王子です(笑)

ホールにパーンと響き渡る、美しい出だしの音から始まるショパンのノクターン。
やわらかな音楽に心地よく包まれた後、ベートーヴェンで空気は一転。
バッハでほっと和んだかと思ったら、間髪をいれずにブラームスが始まりました。

1時間の中で、1曲づつの演奏の印象が全く違い、頭と心が戸惑ってしまうほど。
ベートーヴェン(特に3楽章!)とブラームスが特に心に残りました。
外見は若いピアノ王子ですが、きっと中身はとても奥の深い、年齢よりもずっと成熟された方・・という印象。

公演前のインタビュー()によると、(以下引用)

”この4曲とも、心が本当に開いていないと弾けない曲だと思います。そういうものを自分でも演奏してみたくなりました。最初のショパンは、内容は内向的にもかかわらず、1音目から心が開き切っていないと音が出せないような曲。何もないようなところに問いかけるような音楽というか。今考えただけでも少し自分の心が開くような気がします。”

この「心が開く」ということばがよくわからなくて、宿題になっています(笑)
答えを見つけに、ぜひまた聴きに行きたいです。

アンコールの前に、「今日のプログラムの作曲家はすべて北海道位の緯度の人です。真夏の日本で、このプログラムを弾くのはとても大変ですが、聞かれる方はもっと大変だと思います」→会場が爆笑♩
暑い季節よりは寒い季節にピッタリのプログラムだったかもしれませんが、とても深い1時間でした。


Commented by かちゃまた at 2014-08-11 20:29 x
sandさん、酷暑の日々にピアノの練習、お疲れさまです。北村朋幹さんの演奏、2年前の江副財団の奨学生が帰国して成果を披露するコンサートで一度聴いたことあります。夏前からチケット入手していて友人と行きましたが、個人的にコンサート当日の2日前に自身が「乳がん」告知を受けていて、そんな不安定な気持ちのまん中にスーッと入り込んできて、文字通り「胸を打たれる」気がしたコンサートでした。
コンサート終了後、電車に乗って帰路に着くと、否応無しに現実に引き戻されるのですが、音楽に浸っている間だけの、美しい音と共にいられる「時間」がとても幸福に感じました。このとき、私は、「楽器には、ものすごい威力があり、その音を聴くことが出来る喜びは生涯手放したくない」と感じました。(と同時に、弾くほうは、かなり諦めました・・・未だにピアノで唄えませんし(笑)^^)
Commented by pianosand at 2014-08-12 11:23
かちゃまたさん こんにちは♪
今年は本当に暑いですね。

江副財団の奨学生のコンサートへ行かれたことがあるのですね。
北村さんについて調べていたら江副財団や奨学生のコンサートの事を知り、今年はぜひ聴きに行こうと決めていました。

2年前のコンサートの思い出をお話しいただきありがとうございます。
私には想像もできませんが、いろいろな気持ちを心の中に持って音楽を聴かれた時間だったのですね。
北村さんのコメントにある「心が開いている」演奏者から、同じように「心が開いている」かちゃまたさんへ伝わるものがたくさんあったのかなあ、などと生意気にも想像しました。

ピアノも、諦めるなんておっしゃらずに、ぜひ弾いてください♪

私も、いろいろと悩んだり凹んだりしながらも、聞いていただいた方に何か気持ちが伝わるようなピアノが弾けるようにがんばります。





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by pianosand | 2014-08-08 22:27 | music | Comments(2)